知らないキャンプ場で目を覚ました(嘘)

昼前に目が覚めたら知らないキャンプ場にいた。何?なんで?意味がわからなくて芝生から飛び起きてしばらく大事なものをなくした人のジェスチャーみたいに自分の体やポケットを手でペタペタさわった。いつも外出するときみたいに右ポケットにスマホ、左ポケットに鍵とイヤホンとマスク、右後ポケットにパスケースが入っている。スマホの充電は30%くらい。スマホがあって安心したけど充電が少なくて不安になった(充電が少なくて不安なのは変な事態になってるからじゃなく、たんに充電切れると心細いからで普段の充電切れ不安と同じ種類だった)。

そこからしばらく混乱してぼんやり立ってたんだけど、夕方からバイトがあるのを思い出して、具体的になんかしなきゃという気持ちになった。グーグルマップによればここは足柄のキャンプ場で、家まではバスと電車で約3時間。バイト先には2時間半でつく。意外と近い。とりあえず横浜方面に帰ることにした。

バス停へ向かってバスに乗っている間、昨晩何があったか思い出していた。本読んで明け方まで起きてて、好きなVtuberの配信を聴きながら寝落ちたと思う。寝る前に変わったことは特になかったはずだ。夢遊病みたいに無意識で移動してきた可能性をまず考えたけど、昨日雨だったのに履いてる白いスニーカーが全然汚れてなかったからちょっと考えづらい。芝はぐしょぐしょで、いまちょっと歩いただけで靴をどろどろにしてしまったのに、起きたときにはたしかに汚れてなかった。服も濡れてない(横になって寝てたのになぜ?)。だから寝ながら来たにしては不自然な要素があるんだけど、でもそれ以外の理由も思いつかない。

それと、私は起きたとき誰もいない芝一面の景色しか見てないのに「ここはキャンプ場だ」って即座に思った。来たことないし知らないはずのになんかキャンプ場だってことは知ってた。看板とか管理棟とかは坂を下ったとこにあって起きた地点からは見えなかった。この、なんかキャンプ場だって知ってたというのが自分の無意識を疑う根拠になっている。

バスは15分くらいで駅についた。意外と早い。改めてマップで乗換案内を見る。横浜までの運賃は1800円くらいだ。ケツポケットのSuicaにはたまたま昨日チャージした3000円が入っていて、財布はないけど奇跡的に家まで帰れる。でも一回家に帰ったらバイトに間に合わなさそうと思い、直接職場まで行くことにした。シャワー浴びずに行くのやだなあと思ってだけど仕方ないし、状況に対してのんきな不安だなと自分で思った。

それで結局なぜ私は足柄のキャンプ場にいたのか。今バイト中にこれを書いている私の出した一応の結論は「私は寝ながらスニーカーを汚さないようめっちゃ慎重にキャンプ場に行って、立って寝ていたが倒れそうになって目が覚めた」だ。意味不明だけどこれしか考えられない。夢遊病なのだとして、今度もっと遠くに行ってしまったら困るから病院に行かねばならない。ていうかその前に警察とかに行ったほうがいいのかな。よくわからん。